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星に願いを(1)

 インカの人々が、天体観測について高度な知識を有していた証左が、マチュピチュの所々に残されています。

 まずは、俗に「石臼」と呼ばれている、居住区域に遺されている2つのオブジェです。
 しかし、近年の研究の成果、新しいガイドブックでは「天体観測の石」と表記されていることが多くなってきているようです。
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[2つで1セット]

 居住区域は、比較的小さく区画が設定されているのに対し、「天体観測の石」が置かれている部屋は、周りと比べてやや広めにスペースが設けられています。
 実際に歩いてみた感じがこちら。

[ガイド解説付き動画を録画したのは我ながらGJ!(1分35秒)]

 この動画中に触れられているように、この部屋には屋根が取り付けられていなかったというのが、面白い考察で、では「なぜ屋根がなかったのか?」という命題に対しては「天体観測を行っていたから」と推察するのが妥当です。

 マチュピチュ遺跡を歩いていて、所々にある石の出っ張りを漠然と眺めていたのでは、この考察についての知的興奮は得られません。
 この部屋に設けられた出っ張りは、藁葺き屋根を設置するにしては、スパン(間隔)が大きすぎ、そして位置が低すぎるのです。
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[南北に結ぶように置かれた石。インカの二元性が反映されています]

 この石をどのように使っていたか、詳細については確実なことは分かっていません。
 ある説では水を張り、そして別の説ではアレックスが言っているように銀箔を張って、いずれにせよこの石を鏡面のように活用していたと考えるのが、この部屋に屋根がない特徴、そして2つの石の位置関係から推察される、最も有力な説です。

 メソポタミア・エジプト・ギリシャ文明と比較して、星、そして星座にまつわる伝承に乏しく、ややもすれば、夜の星空に対してインカの人々は大きな興味を抱いていなかったのではないか、と思ってしまいますが、マチュピチュにも南半球の星空の下ならではのオブジェがあります。次のエントリーで、追って触れていきます。

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