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"ペルー【マチュピチュ】"

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マチュピチュ事件②

トランプをし続けて数時間、約束の10時半まであと1時間くらい。


また放送があり、ホームの前の入り口で並ぶことになった。


「お、ホントに乗れるのか!!ホントのホントなんだろうな?」


まだまだペルーの交通機関への不信感は拭いきれない…


なかなか信じれない症候群はまだ自分の中に残っているようだ。


しかし、ホントに列は存在したので一安心し、行儀良く並んでいると、そろそろ10時半。


ん、おかしい?全く列が動く気配はない…


すると突然、駅員が「こっちの通路は通れないので、あっちのホーム近くに並び直せ!」と言い始めた。





うそ!?


また並び替えしかよ!!


なんでだよ!!さっきここに並べって言ってたやん!!!


並んでいた数名の人達と必死の抗議を繰り返す。


しかし、必死の抗議も全く実らず、仕方なくそっちの通路に並び替える事に…




そして、残念ながらそこで見たモノは、驚愕の事実だった。





人人人人人…


ホームの外側に人が溢れている。


ていうか列なんてないし!!


嘘ばっかつきやがって!!!


そうなればもう列なんて関係なくなってしまったので、とりあえずすし詰めの群衆に紛れていると、「早く入れろ!!!!」という叫び声が聞こえるようになり、なんとホームとホームの外側を区切るガラス製のドアを力ずくで開けようとする奴も出てきた。


その光景はまさに、カオス。


そのうちにだんだんと叫び声が、「あーけーろ!!あーけーろ!!」という空けろコールに変わり、群衆の興奮が最高潮に?高まってきた。


ホークスの外野席もびっくりの興奮状態。


ドアを開けようとする奴も必死だ。


そして、


そして、遂にドアが開かれた!


それからは自然な流れだった。





開かれた小さいドアから、まるで昨日の昼間見たマチュピチュ横の濁流の様に、ホームに人々が流れ込む。


自分もその1人、濁流に呑まれながらホームに入る。


「ようやく乗れる」と思った。


しかし、


しかし、残念ながらそれも束の間だった。


やはり、ペルーはまたしても期待を裏切ってくれた。






人人人人人…



ホームから列車中を見ると、ほとんど席は埋まっている。


しかも、その満員列車に乗ろうとする人が、チケットを見せながら駅員ともめている。


中には駅員の脇をすり抜けて列車の中に入ろうとする人や、怒鳴っている人もいる。


これが、危機的な状況に陥った人間の姿なのか??


その姿を見た瞬間、戦後の大混乱、そしてユダヤ人の強制収容所行きの列車もこんな感じだったのかなと、ふと思ったのだが、そんなことを考えている暇はない。


とりあえず席なんていいから、早く乗らなくちゃ!


悲しいかな、その時は僕もカオスの中の人間の1人だった。


すぐに列車の入り口に立つ駅員にチケットを見せながら乗せてくれと叫ぶように言い、駅員と揉め、やっとのことで列車の中に入る。


しかし、列車内は地下鉄空港線もびっくりの満員電車状態…


みんな立っている。


仕方なく立っていると、逃げ遅れた、いや乗り遅れた日本人仲間がまだ外にいるのに気づき、すぐさま救出。


やっと全員乗れた。


やっと帰れる…


ほっと一安心。


そう、やっと…





が、しかしあいにく、その時僕がいた場所は列車のトイレの前だった。


人に押され、なぜかその1畳半くらいのトイレに入ってしまった。


そして、便器に座る。


なぜか落ち着いた。


列車のトイレは意外と快適だった。


まさに、トイレは都会のオアシス、満員電車の中でもそれは変わらなかった。


とまあ、そんなことはどうでもいいのだが、それも束の間、またカオス状態に突入!


すぐに、なんか社長みたいな偉そうな感じの韓国人おっちゃんを筆頭にその部下らしきおっちゃんが4人ほど入ってきた。


なんかトイレにいるのが場違いなほどの偉そうな人だ。


部下もなんか気を遣っている。


そういえば、韓国は上下関係に非常にうるさい国だ。


その事をとっさに思い出し、席を、いや便座を譲ろうとしたが、頑なに拒否され、仕方なく持っていたコカ飴を渡す。


これも頑なに拒否される。




そういった微妙な雰囲気の中、遂に列車はのろのろと走り出し、その後、3時間ほど便座の上で寝た後オリエンタイタイボに着いたのだが、列車会社が用意したバスは見つからなかったし、とりあえず早く帰りたかったのでコレクティーボ(乗り合いバン)に乗り、午前3時頃、やっとクスコの街に着いた。


ちなみに列車の内部はこんな感じだったらしい。僕は知らないけど。
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というのが僕が体験したマチュピチュからの帰りの全貌だった。




翌日の新聞で見ると、この大洪水で亡くなった人も家なども失った人もいて、自分も死んでしまう可能性もあった事を考えると、これは笑い話では済まされないんだなと帰って来た今になって思う。


ちなみにこれはクスコの宿近くにあった商店。

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ここでビールとか買ってたのに、マチュピチュから帰ると、土砂崩れで全壊していた。


家族は呆然と撤去作業を見守っていた。


事件の大きさを知り、若干面白かったと思っていた自分を反省させられる光景だった。


長文失礼しました!それではまた!!

マチュピチュ事件①

事件は、マチュピチュからクスコに帰る時に起こった。


16時の列車でクスコに帰る予定だったので駅に行くと、駅はかなりの人だかり。
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チケットを駅員に見せてもホームに入れてもらえない。


嫌な予感………


お、まさかまたトラブルか!?


すぐさま、一緒に旅行していたスペイン語ぺらぺらの日本人Tさんが、駅員や近くにいる旅行者に情報収集をし始めた。


その結果、どうやら最近のものすごい降雨により川の水が溢れ、線路が土砂崩れにより分断されたこと。


列車はマチュピチュからちょっと先のオリエンタイタイボまでしか通ってないらしいということ。


しかも、その列車もいつ発車するのかわからないということ。


などが判明した。


「ははは、やっぱり、またトラブルか!さすが南米!!」と思いながら、しばしホームで休息。


もうトラブルにも慣れたのか、すぐに落ち着くことができ、ビールを飲み始めた。


余談だが、こういう時のビールはなぜか非常にうまい。


なぜなんだろう?


そんなことを考えながら少し時間が経つと、また情報が!


「16時の列車の人は、22時半の列車に乗り、オリエンタイタイボまで行ったらそこから電車会社の用意したバスに乗ってクスコに帰って下さい」


まあそんな情報が入ったのだが、ペルーの交通機関は基本信用できないので、「まあどうせ動かないだろうから、もう一泊泊まることになるかな」と思いながら、2本目のビールを空け、土産屋で買ったトランプでババ抜きをしながら、チケット売り場の前で待つことにした。


つづく


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