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"ボリビア【ラパス】"

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ボリビアで迎えた誕生日

26歳の誕生日は思いがけず、初の海外、ボリビアラパスで迎えることになった。


もう26歳、早いもんだ。


もうおっさんだ。



ちなみに、海外で誕生日を迎えるのは僕にとって初めての体験である。


そこで昨日、ここは何か記念に残る事をしてみようと思い、一つのゲームを思いついた。


それは何かというと、



「路上で弾き語りをしてお金を稼ぎ、そのお金を使って今日の夕食代&酒代を稼ぐ!!!!」


というゲーム。


正直ここボリビアラパスでは、歌ってる人も少なく、実際お金を稼げるのかは未知数だ。


しかしまあ、全く金を稼げなかった時は空腹を抑えて寝るのも思い出に残る誕生日になっていいだろうと開き直り、正午からの5時間コースに挑戦することにした。


場所は比較的広い、ラパスの中心部「ムリリョ広場」


名前だけでも無理な感じがするが、まあそんなくだらないダジャレは良いとして、とにかくそのムリリョ広場が一番広く、静かで良さそうという噂を聞き、そこで決行することにした。




11時半、ギターとコード本を持ち、宿を後にする。


高地ラパスの坂道はきつい。すぐに息が切れてしまう。


そして目的地のムリリョ広場に近づくと、広場からなぜか軽快なボリビアン音楽が聞こえる。。


あれ、おかしいな?


いつもは静かって聞いてたはずなのに、広場の真ん中にステージで、民族衣装を着た十数人のボリビアーノが楽器を演奏している。


陽気な音楽、そして大音量だ。


無理だ、勝てない…


ここでギター弾いたら、ただボリビアーノに反感買うだけや……


あ~やっぱりムリリョ広場では無理だったのか…


でもまあ、こればっかりはまあしょうがない事だ。


確実にここではできないので、しばし音楽鑑賞しながら時間を楽しむ事にした。


言わずもがな、ペルーボリビアの音楽は素晴らしい。


チャランゴ、ギター、ケーナ、サンポーニャなどの楽器が融合して、とても綺麗なハーモニーを奏で、それがまるで哀愁漂う秋風のように街に溶け込み、体の中にすっと入って来る。


そんな風に音楽を感じながらぼーっとしていると、気づけばもう時間は12時半。


正午からはもう30分も過ぎてしまった。


どうしようか、このまま帰ってしまうか?


う~んそれもどうだろう?


このまま引き下がるのも悔しいし、他の所を探してみるか。


と気持ちを切り替え、陽気な音楽が拡がるムリリョ広場を後にし、その近くの場所を物色し始めた。




ムリリョ広場からすぐ近くにある商店街みたいな通りを歩いてみると、二組の弾き語り(ボリビアーノ音楽&よく分からない音楽)が100m間隔くらいに離れて演奏している。


あれ?ここいけるんじゃない?


人通りも多いし、弾き語り達の帽子の中にも多少お金が入っているようだ。


うん、ここは結構いい場所に違いない。


何となくそう思ったので、その二組の間のシャッターの前を陣取り、遂に弾き語りを始める事にした。


時間は約12時半。


今から5時間でいくら稼げるのか?


僕の挑戦の幕が切って落とされた。




まずは最近はまっている、ボブディランを歌う。


カラフルな民族衣装を着たおばさんがチラ見する中、ひたすら歌う。


恥ずかしさを無視しながら歌うと、だんだん声が出てくる。


「ちゃりん♪」


開始から5分後、意外とあっけなく、置いていた帽子の中にお金が落とされた。


ん?


「ちゃりん、ちゃりん♪」


あら?


意外な事に、お金は驚くほど帽子の中に落とされていく。


中には、バックパッカーズギターに興味を示し、「この楽器は何なんだ?」とか聞いてくる人や、「がんばれよ!!」と言ってくれる人もいる。


ここやっぱいいやん。


現金な話、お金が入ると歌う声にもギターを弾く手にも力が入る。


ひどく順調だ。この調子なら今夜の夕食は、ラパスにある激旨日本料理屋「けんちゃん」でトルーチャちらし(約50ボリビアーノ=約650円)が食べられるかもしれない。




しかし、やはりなかなか順調な事ばかりは続かないようだ。


1時間程経った時、寄ってきたのは警棒を持ったサングラスの男。


そして僕に、スペイン語だったのでよくは分からないが、「ここで弾いちゃだめだ」とか5分ほど諭すように言って去っていった。


去り際に、腰に付いている警棒がきらりと光る。


あれ?


あのおじさん警察やないん?


って事は、ここで弾いちゃいけないって言われたって事は、弾き続けたら捕まっちゃうってことか?


でも、あそこにいる二組の奴らはいいのか?


変じゃないか?


去っていった警察の方向を不満そうに見ると、隣で立っていたおばちゃんがこっちを見て、「ここで弾きなさい、大丈夫よ。あの男はあなたの帽子の中にあるお金を取るかもしれないから、お金は定期的に財布の中に入れなさい。」


そんな事を言った。


てか、おばちゃん、あの男金取るの?


ってことは実はあの男、偽警官か!?


でもホントの警官だったらやばいよな…


そんな事を思いながらも、おばちゃんの言葉を信じて警察(偽?)にびくびくしながら弾き続ける事にした。




そんなこんなで、開始から2時間経過。


その間に、地元の学生さんやチリからの旅行者が僕に興味を持ってくれ、一緒に写真を撮ってくれと言ってくれたり、
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アイスクリームの差し入れをくれたり、

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靴磨きの少年がずっと隣で僕の歌を聴いてくれたりしてくれた。




しかし、恐れていた事態はやはり起こるものだ。


歌っている途中でさっきの警察官(偽?)が戻ってきた。


しかし、幸運なことに、さっきのおばちゃんがまだいて、警察官(偽?)に向かい、10分くらい「ここで弾いてもいいじゃないのよ!!」とか抗議してくれた。


おばちゃんの迫力に押されたのか、結局彼は不満そうな顔をしながらも帰って行った。


助かった。


この時僕は、やっぱおばちゃんは、日本然り、世界中のどこでも最強だという事を再確認し、この世におばちゃんが存在する事に対して心から感謝した。


今度から僕は、オバタリアンとかばばあとかいう言葉を使う事はないだろう。


ビバ、おばちゃん。




まあそんなこんなありつつ、歌い続けて3時間が経過。


声はがらがら、右手もつってきた。


当初の予定は5時間だったが、これはもう限界、潮時だ。


という事で、ギターをしまい、宿に帰る事にした。


財布の重さと反比例するかのように、足取りは軽い。





宿に戻るとすぐ、いくら稼げたのか、カウントを開始した。


並べてみると結構多そうだけど、全部硬貨だから全然予想がつかない。


まず、0.1ボリ硬貨が1枚、0.2ボリ硬貨が18枚、0.5ボリ硬貨が21枚。


計14.2ボリ。


これはハンバーガー(5ボリ)とビール一缶(7ボリ)くらいは買える金額だ。とりあえず今日の飯は確保出来そうだ。


お次に、1ボリ硬貨が17枚。


計31.2ボリ。


素晴らしい!これでレストランに行ける。


そして最後、2ボリ硬貨4枚と5ボリ硬貨が3枚…


結果、3時間歌って稼いだ金は当初の予想に反して、合計54.2ボリビアーノ(約700円)!!!

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上出来だ!!


美味い飯が食える!!


美味い酒が飲める!!!


予想以上の結果に、満足感がこみ上げてきた。


そしてそれからは、もう使うだけ。


即、以前から飲みたかったボリビアの地酒、シンガニ(25ボリビアーノ=約300円)を買いに行き、

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近くのアラブ料理を食いに行き、シンガニコーラ割りを隣にいたフランス人?(よく覚えていないが)と飲み続けて酔いつぶれてしまったのだが、何はともあれ、とりあえず今日は楽しく、素晴らしい1日になった。


警察(偽?)が来た時はおばちゃんに助けられたりしてちょっと感動したし、弾いていると意外と現地の人が話しかけてきてスペイン語の練習にもなったし。


結構小遣いも稼げたしね(笑)。


という事で、楽器を持ってラパスに来ている方、ムリリョ広場の横の商店街、特に週末はお勧めです。


以上、ボリビア弾き語りレポートでした!


それではまた!!
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